長年当たり前のようになっているその肩こり…
普段は日常生活にも仕事にも影響がなかったから放っておいたかもしれません。
しかし、そのまま放置し続けても全くいいことがありません。
なぜなら、肩こりは方っておくと頭痛やめまい、睡眠にも影響を与えてしまい日常生活にも影響を及ぼす事態に発展してしまうからです。
そしてその結果、痛み止めの薬や睡眠薬などが手放せなくなり、
肩こりを甘くみていたことを後悔する毎日を過ごすことになってしまいます。
そこで、ここでは肩こりを誰でも簡単に自分でできる方法をお伝えします!
肩こりを放置し続けてしまい、頭痛などに発展してしまっている人でもできる方法なので、
ぜひ試して、肩こりや不調に悩まない毎日を手に入れてください。

肩こりは自分で改善できる!

あなたが長年当たり前になっているその肩こりは実は自分で改善できます!
なぜなら肩こりは原因を特定することによって、対処方法が決まってくるからです。
しかもその対処方法は自分でもできることばかりです。
そしてそれは肩こりからくる頭痛やめまい、目の疲れなどにも同じことが言えます。
つまり肩こりの原因を突き止めることができたら、自分で肩こりも頭痛も改善できるんです。
その結果、ずっと当たり前になっていた辛さがスーッと引き、肩こりや頭痛のない毎日を手に入れることができます。
次の章からは肩こりの原因について詳しく説明していきます。
肩こりを作る3つの原因
ここからは肩こりを引き起こす主な要因を
「筋肉」「血流」「姿勢」の3つに分けてお伝えします。

肩こりは、単に肩の筋肉が硬くなっているだけとは限りません。
筋肉に力が入り続けている場合もあれば、身体を動かさないことで血流が滞っている場合、頭や肩の位置が崩れて首から肩に負担がかかり続けている場合もあります。
こういった原因は、それぞれが独立しているわけではありません。
姿勢が崩れることで筋肉が緊張し、筋肉が硬くなることで血流が低下するなど、
複数の原因が重なって肩こりが起こることもあります。
そのため原因を確認せずに、
とりあえず肩を揉む、強く伸ばすといった対処だけを続けても一時的に楽になるだけで、再び肩こりを感じる可能性があります。
また、無理なセルフケアによって痛みが強くなることもあるため注意が必要です。
まずは、自分の肩こりにはどの要因が特に強く関係しているのかを確認してみましょう。
筋肉

一つ目は、首から肩にかけての筋肉が緊張し、硬くなることで起こる肩こりです。
肩の周囲には、僧帽筋や肩甲挙筋をはじめ、頭や首、肩甲骨を支える多くの筋肉があります。これらの筋肉は、頭を支えたり腕を動かしたりするだけでなく、姿勢を保つためにも常に働いています。
特に、長時間のデスクワークやスマートフォン操作が続くと、首や肩をほとんど動かさないまま、頭や腕を支え続けることになります。筋肉は大きく動いていなくても、同じ姿勢を維持するために力を出し続けるため、次第に疲労し、張りや重さを感じやすくなります。
また、仕事中に緊張しやすい方や責任感が強く無意識に身体へ力を入れてしまう方も注意が必要です。
精神的な緊張が続くと、肩をすくめるように力が入り、呼吸も浅くなりやすくなります。その結果、首から肩周辺の筋肉を休ませる時間が少なくなり、慢性的な肩こりにつながることがあります。
筋肉の緊張が強いタイプでは、肩を触ったときに硬さを感じる、肩を上げてから力を抜くと少し楽になる、入浴や軽い運動の後に症状が和らぐ、といった特徴が見られます。一方で、強く揉みすぎたり、痛みを我慢して伸ばしたりすると、筋肉を刺激しすぎて症状が強くなる場合があります。
次の項目に多く当てはまる方は、筋肉の緊張が肩こりに関係している可能性があります。
・肩を触ると硬く、押されると痛気持ちよく感じる
・仕事中、無意識に肩へ力が入っている
・歯を食いしばる、または顎に力を入れる癖がある
・忙しい日や緊張した日に肩こりが強くなる
・首を動かしたときに筋肉が突っ張る
・入浴や軽いストレッチの後は少し楽になる
・朝よりも仕事や家事をした後の方がつらい
当てはまる項目が多い場合は、単純に筋肉を強く揉むのではなく、肩の力を抜くこと、呼吸を深くすること、首や肩甲骨を小まめに動かすことが大切です。

血流

二つ目は、首や肩周辺の血流が低下することで起こる肩こりです。
筋肉は、血液によって酸素や栄養を受け取りながら働いています。
しかし、同じ姿勢を長時間続けたり、身体を動かす時間が少なかったりすると、
筋肉のポンプ作用が十分に働かなくなってしまい、首や肩周辺の循環が滞りやすくなります。
特に、デスクワークや車の運転などで長時間座り続ける生活では、肩だけでなく全身を動かす機会が減ります。
このように肩周辺の筋肉が動かない状態が続くと、重だるさ、冷たさ、詰まったような感覚になることがあります。
また、身体の冷えも血流が関係します。
冷房の効いた部屋で長時間過ごす、薄着で首元が冷える、運動習慣がなく体温が上がる機会が少ないといった生活が続くと、肩周辺が冷えてしまい、こわばりを感じやすくなることがあります。
血流の影響が強い肩こりでは、
朝から強く痛むというよりも、午後から夕方にかけて徐々に重くなる傾向があります。
長時間座った後に肩が固まったように感じる一方で、入浴やウォーキング、軽い体操などで身体が温まると肩の重さが和らぐことがあります。
ただし、血流が原因の肩こりは「血流が悪い」ということだけですべての肩こりを説明することはできません。
先ほどもお伝えした通り、筋肉のポンプ作用が十分に働かなくなることで血流の低下が起こるので筋肉の緊張や筋力の低下が先にあり、その結果として血流が低下しているケースも多いため、血流だけを原因として考えないことも大切です。
次の項目に多く当てはまる方は、血流の低下が肩こりに関係している可能性があります。
・長時間座り続けることが多い
・運動や歩く習慣が少ない
・肩周辺に冷たさや重だるさを感じる
・冷房の効いた場所で肩こりが強くなる
・夕方になるほど肩が重くなる
・入浴すると肩こりが軽く感じる
・ウォーキングや体操の後は動きやすくなる
・手足の冷えも感じやすい
当てはまる項目が多い場合は、
肩だけを動かすのではなく、歩く、立ち上がる、腕を振るなど、全身の筋肉を小まめに動かすことが重要です。
温めて一時的に楽にするだけでなく、日中の活動量を見直すことで、肩周辺の血流を保ちやすくなります。

姿勢

三つ目は、
頭や肩、背骨の位置が崩れることで、首から肩の筋肉に負担がかかり続ける肩こりです。
人の頭は一定の重さがあるため、本来は背骨の上に近い位置で支えられることが理想です。しかし、パソコンやスマートフォンを見る時間が長くなると、画面をのぞき込むように頭が前へ出やすくなります。
頭が身体より前に移動すると、首や肩の筋肉は、頭がさらに前へ倒れないように後ろから引っ張り続けなければなりません。
そのため、本人は力を入れているつもりがなくても、首の後ろから肩、肩甲骨周辺の筋肉へ負担がかかります。
また、頭だけでなく、背中が丸くなる猫背や、肩が内側へ入る巻き肩も肩こりに関係します。背中が丸くなると胸郭(胸椎・肋骨)や肩甲骨の動きが小さくなり、腕を動かす際にも首や肩の筋肉へ負担が集中しやすくなります。
姿勢が関係する肩こりの特徴は、同じ姿勢を続けるほど症状が強くなることです。
デスクワーク中やスマートフォンを見ているときに肩がつらくなり、立ち上がって背筋を伸ばしたり、腕を動かしたりすると少し楽になる場合は、姿勢の影響が考えられます。
ただし、姿勢は「常に背筋をまっすぐにしていれば良い」というものではありません。
良い姿勢を意識しすぎて胸を張り、腰を反らせた状態を続けると、かえって別の筋肉へ負担がかかってしまったり、他の箇所を痛めてしまうことにもなります。
大切なのは、一つの正しい姿勢を固めることではなく、
負担の少ない位置をつくりながら、小まめに姿勢を変えることです。
次の項目に多く当てはまる方は、姿勢の乱れが肩こりに関係している可能性があります。
・横から見たときに頭が肩より前へ出ている
・スマートフォンを見る時間が長い
・背中が丸まりやすい
・肩が内側へ入り、手の甲が正面を向きやすい
・デスクワーク中に肩こりが強くなる
・顎を前へ突き出す癖がある
・腕を上げると肩や首に力が入る
・姿勢を変えたり立ち上がったりすると少し楽になる
当てはまる項目が多い場合は、首や肩だけを揉むのではなく、
パソコン画面の高さや椅子と机の位置、スマートフォンを見る角度なども見直す必要があります。
さらに、胸や背中、肩甲骨を動かしやすい状態をつくることで、首や肩だけに負担が集中しにくくなります。

肩こりから始まる体の不調
肩こりが続くと首や肩の重さだけでなく、
頭痛や目の疲れなど、さまざまな不調を同時に感じることがあります。
これらを感じ始めたら肩こりがかなり悪化してきているサインなので、注意が必要です。
ただし、これから紹介する不調はすべて肩こりによってのみ引き起こされるわけではありません。
例えば目や耳、神経、血管、呼吸器など、別の原因が関係している場合があります。
なのでここからは、肩こりと同時に起こりやすい5つの不調について、
その特徴と改善の考え方、医療機関へ相談した方がよい症状についてお伝えします。

頭痛
肩こりが続くと、首の後ろから後頭部、こめかみ周辺にかけて頭痛を感じることがあります。特に、長時間のデスクワークやスマートフォンの操作後に、頭全体を締め付けられるような重さや圧迫感が出る場合は、首や肩周辺の筋肉の緊張が関係している可能性があります。

頭を支える筋肉が長時間働き続けると、首から後頭部にかけて筋肉が張り、肩こりと頭痛を同時に感じやすくなるためです。
筋肉の緊張が関係する頭痛では、
肩こりが強くなる時間帯と頭痛が起こる時間帯が重なりやすく、入浴や休息、軽い運動によって少し楽になることがあります。
また、仕事や家事に集中しているときに歯を食いしばる、肩をすくめる、呼吸を止めるといった癖がある方も、首周辺へ余分な力が入りやすいため注意が必要です。
まず確認していただきたいのは、頭痛が出たときの姿勢と生活状況です。
・長時間同じ姿勢を続けていなかったか
・画面をのぞき込んでいなかったか
・睡眠不足や強い緊張がなかったか
こういったことを振り返りましょう。
肩こりと一緒に頭が重くなる場合は、作業を中断して立ち上がり、肩を上げてから力を抜く、肩甲骨をゆっくり動かす、深呼吸をするといった方法を試します。
※痛みを我慢して首を強く伸ばしたり、勢いよく回したりする必要はありません。
ただし、頭痛をすべて肩こりのせいにするのは危険です。
突然、起こった経験のない強い頭痛や短時間で急に強くなる頭痛、発熱、嘔吐、意識が遠のく、ろれつの回りにくい、手足のしびれや力の入りにくさを伴う場合は、早めの医療機関の受診が必要です。
また、頭痛が繰り返される場合は、自己判断で鎮痛薬や肩のマッサージだけを続けず、医師への相談が必要です。
めまい
肩こりが強い時に、ふわふわする感じや気持ちの悪い感じがするということがあります。
特に首や肩の緊張、長時間の同じような姿勢、疲労の蓄積、睡眠不足、精神的な緊張などが重なると、肩こりと一緒にめまいが現れることがあります。

しかし、めまいには耳、脳、血圧、薬の影響などさまざまな原因があるため、
「肩こりがあるから、めまいも肩こりが原因」と決めつけることはできません。
肩こりとともに感じやすいめまいの特徴は、
仕事の後半や長時間画面を見た後に起こる、ふらつきや頭のぼんやり感です。
身体をほとんど動かさず、目と首を固定した状態が続くと、首肩の疲労だけでなく、目の疲れや全身の疲労も重なります。
また、緊張によって呼吸が浅くなっていると、息苦しさや不安感と一緒にめまいが起こることもあります。
このような場合は、
まず安全な場所に座り、急に立ち上がったり歩き回ったりしないようにします。
症状が落ち着いてから、画面を見る作業を休み、水分を摂って呼吸をゆっくり整えましょう。
首を強く回したり、めまいがある状態でストレッチを無理に続けたりするのは避けてください。
普段から、長時間の作業を区切る、十分な睡眠をとる、目を休める、軽く歩く時間をつくることも大切です。
ただし、突然の激しい頭痛を伴ったり、ろれつが回らない、物が二重に見える、顔や手足のしびれ、力が入らない、まっすぐ歩けない、意識がおかしいといった症状がでる場合は、速やかに医療機関の受診が必要です。
繰り返すめまいも肩こりだけで判断せず、耳鼻咽喉科や脳神経内科などへ相談しましょう。
その時は、
「いつ起こったか」
「ぐるぐる回るのか、ふわふわするのか」
「どのくらい続いたか」
「耳鳴りや聞こえにくさ、頭痛、吐き気があるか」
を医療機関へ伝えると相談するときに役立ちます。
※肩こりへのセルフケアは、重大な原因がないことを確認したうえで行うことが大事です。
眼精疲労
パソコンやスマートフォンを長時間使う方では、
肩こりと眼精疲労が同時に起こりやすくなります。
画面を集中して見続けると、目はピントを合わせ続けてまばたきの回数も減りやすくなります。

さらに、文字を見ようとして顔を画面へ近づけると、頭が前に出て背中が丸まり、首や肩の筋肉に負担がかかります。
つまり、目の疲れが姿勢を崩し、姿勢の崩れが肩こりを強めるという循環も起こりやすいです。
・目の奥が重い
・かすむ
・乾く
・光をまぶしく感じる
・夕方になると文字が見づらい
といった症状に加えて、首肩の重さが出る場合は、画面作業の影響を確認しましょう。
特に、画面が小さい、文字が細かい、部屋が暗い、画面に光が映り込む、眼鏡やコンタクトレンズが合っていない場合は、目を細めたり顔を前へ出したりしやすくなります。
改善の基本は、目だけではなく作業環境も整えることです。
との距離を確保し、文字を無理なく読める大きさに設定します。
画面の位置は、顔を前へ突き出さなくても見られる高さに調整しましょう。
作業中は一定時間ごとに画面から目を離し、遠くを見る、意識してまばたきをする、立ち上がって肩甲骨を動かすなど、目と身体を同時に休ませます。
目を閉じた状態で数分休むことも有効ですが、強く押したり揉んだりする必要はありません。
また、「肩をほぐせば目の疲れもすべて改善する」と考えないことが大切です。
視力の変化、眼鏡の度数、ドライアイ、目の病気などが関係している場合もあります。
休んでも目の痛みやかすみが続く、片目だけ見えにくい、視野が欠ける、物が二重に見える、急に視力が低下したと感じる場合は、眼科へ相談してください。
症状の変化を把握するためには
・連続作業時間
・画面を見た時間
・目の乾き
・肩こりの強さ
これらを簡単に記録するのがおすすめです。
どの作業環境で悪化するかが分かれば、休憩や画面設定を具体的に調整できます。
呼吸が浅くなる(睡眠や疲労にも影響)
肩こりが強い方の中には、
「深く息を吸いにくい」
「気づくと呼吸を止めている」
「寝ても疲れが取れない」と感じる方がいます。

肩こりと呼吸は一見関係がないように思えますが、
姿勢や筋肉の緊張を通じて影響し合うことがあります。
背中が丸まり、肩が内側へ入った姿勢が続くと、胸の前や肋骨周辺が動きにくくなります。
さらに、仕事や緊張によって肩をすくめた状態が続くと、首周辺の筋肉まで呼吸を助けるために働きやすくなり、呼吸のたびに首や肩へ力が入ることがあります。
本来、安静時の呼吸では横隔膜や肋骨の周辺がゆっくり動きますが、
胸郭(肋骨・胸椎)の動きが小さくなると、息を吸うために肩を持ち上げるような呼吸になりやすいのです。
確認するときは、椅子に座って片手を胸、もう片方をお腹に置き、普段どおり呼吸してみましょう。
息を吸うたびに肩が大きく上がる、お腹や脇腹がほとんど動かない、息を吐き切れない、呼吸の音が速い場合は、呼吸が浅くなっている可能性があります。
ただし、無理に大きく吸おうとすると、かえって首や肩へ力が入るため、まずは細く長く息を吐くことから始めます。
息を吐いた後、自然に空気が入ってくる感覚を繰り返し、肩が上がらない範囲で行いましょう。
呼吸が浅い状態では、身体の緊張が抜けにくく、就寝前も頭や身体が休息モードへ切り替わりにくいことがあります。
その結果、寝つきの悪さや翌日の疲労感につながる場合があるんです。
寝る前に画面を見る時間を減らし、入浴後に胸や脇を軽く伸ばし、
ゆっくり呼吸する時間をつくると、肩の力を抜く練習になります。
ただし、息苦しさ、胸の痛み、動悸、冷や汗、唇の色の変化などがある場合は、肩こりや姿勢だけの問題と判断してはいけません。
急な症状は速やかに医療機関へ相談してください。
肩こりに伴う浅い呼吸の改善では、「たくさん吸うこと」よりも、姿勢を楽にし、息をゆっくり吐き、首肩に頼らない呼吸へ戻すことが大切です。
姿勢不良
肩こりは姿勢不良によって起こるだけでなく、肩こりが続くことでさらに姿勢が崩れることもあります。
肩が重く動かしにくい状態では、無意識に首をすくめたり、肩を前へ巻き込んだりして、つらさを避ける姿勢をとりやすくなります。

この姿勢が続くと
→頭が前へ出る→背中が丸くなる→左右の肩の高さが変わる
など身体の使い方に偏りが生まれます。
例えば、
右肩がつらいから左側へ身体を傾ける、肩を動かしたくないため腕を身体の近くで固定するといった動きが習慣になることがあります。
こうした姿勢は一時的には楽に感じても、
別の筋肉に負担を移しているだけの場合があります。
その結果、首、背中、腰まで張りを感じたり、腕が上げにくくなったりすることがあります。
姿勢を確認するときは、
「良い姿勢を長時間保てるか」ではなく、
「同じ姿勢に固まっていないか」を見ることが重要です。
セルフチェックでは鏡を横から見て、耳が肩より大きく前へ出ていないか、
肩が内側へ入っていないか、顎を突き出していないかを確認します。
正面からは、左右の肩の高さ、顔の傾き、片側だけに体重をかけていないかを見てみましょう。
ただし、多少の左右差は誰にでもあるため、見た目だけで異常と決めつける必要はありません。
改善するときも、胸を強く張って背筋を固めるのではなく、頭を背骨の上へ戻す意識をして肩の力を抜ける位置を探します。
椅子には深く座り、足裏を床につけて画面を見やすい位置へ調整します。
そして、どれほど整った姿勢でも長時間続けば負担になるため、30分から1時間を目安に立つ、歩く、腕を動かすなど、姿勢を変える習慣をつくりましょう。
肩こりによる姿勢不良を改善する目的は、見た目を無理に整えることではありません。
首や肩だけに負担が集中せず、呼吸や腕の動きが楽に行える状態を増やすことです。
また姿勢改善が自分だけではよくわからないという場合は整体師やトレーナーなどの専門家にみてもらうことも一つの方法です。
ただし強い痛みや腕の上げにくさ、しびれが続くという場合は、姿勢だけの問題と考えず、整形外科などへ相談してください。
肩こり改善方法

肩こりを改善するには、硬くなった場所を一時的にほぐすだけではなく、筋肉を動かし、姿勢を支える力をつけ、回復できる身体の土台を整えることが大切です。
ここからは、
自分で取り組みやすい方法を「ストレッチ」「筋トレ」「食事」の3つに分けてお伝えします。
3つすべてを一度に完璧に行う必要はありません。
自分の肩こりの原因と生活状況を確認し、できる方法から少しずつ始めてください。
ストレッチ
肩こり改善のために、最初に取り入れやすい方法がストレッチです。
ただし、肩がこっているからといって、首や肩だけを強く伸ばせば良いというわけではありません。
肩こりがある方は、首の後ろだけではなく、胸の前、脇、背中など、肩甲骨の動きに関わる筋肉が硬くなっていることがよくあります。
自分の状態に合った場所を、痛みのない範囲でゆっくり動かすことが大切です。
そこでここでは多くの方の肩こりに効果的なストレッチをご紹介します。
1.肩すくめ運動
まずおすすめしたいのは、肩をすくめて力を抜く運動です。
常に力が入っている方は、「力を抜こう」と意識するだけでは脱力しにくいため、
一度力を入れてから抜くことで、緊張と脱力の違いを感じやすくなります。
やり方:
1.息を吸いながら両肩を耳へ近づけるように上げる。
2.方をすくめた状態で2〜3秒保った後、息を吐きながら一気に力を抜き、肩を落とす。
3.同じ動きを3〜5回行う。


2.胸ストレッチ
次に、胸の前を伸ばします。
肩こりになる姿勢でいる人はほとんどの方が肩が内側に入っている「巻き肩」の状態です。
その状態のまま固まって胸の筋肉が固くなっている肩がほとんどなのです。
やり方:
1.椅子に座るor立った状態で、手のひらを上に向けて腕を横に伸ばします。
2.小指を壁につけて、その後肩を壁に近づけます。
3.鎖骨の下にストレッチ感があればバッチリできている状態です。
4.深呼吸を3〜5回。
5.同様の動きを左右行う。


3.脇つまみ
次に、反対側の手で脇の筋肉を掴みます。
肩こりがある時、多くの方が肩甲骨が外側へ引っ張られるような姿勢になっています。
この時、脇の筋肉(広背筋)が緊張してしまっていることが多いため、その筋肉をほぐすことが重要です。
やり方:
1.脇を少し開け、掴めるスペースを作ります。
2.反対側の手で脇を掴みます。
※この時に脇の皮膚だけを掴んでしまっていると効果がないのでしっかり筋肉を掴むように大きく掴むのがコツです!
3.ツーンと効く感じがあれば深呼吸を3〜5回。
4.同様の動きを左右行う。



※脇を掴む時は画像のように親指と人差し指の側面でギュッと掴むようにするとより効きます。
4.肩甲骨剥がし
最後に肩甲骨を動かしやすくするために肩甲骨を動かしていきます。
肩甲骨が動きやすくなることで肩周りの筋肉もほぐれやすくなり姿勢の改善にもつながっていきます。
やり方:
1.椅子に座り、内側から同側の足の裏に手を引っかける
2.膝を伸ばす
3.背中にストレッチ感を感じたら深呼吸を3〜5回
4.反対側も同様に行う

5.肩甲骨回し
さらに、肩甲骨を動かしていきます。
やり方
1.両肘を曲げて手を肩に置く。
2.肘で大きな円を描くように回します。
3.右回し・左回しそれぞれ5〜10回行います。
※大きく回すことも重要ですが首に力を入れず、肩甲骨が背中の上を滑る感覚を確認することが特に重要です。




ストレッチは、強ければ強いほど効果が高いわけではありません。
「気持ちよく伸びる」程度を目安にし、反動をつけず、自然な呼吸で行います。
ストレッチ前後で首の向きやすさ、肩の重さ、腕の上がりやすさを確認すると、自分に合う方法を判断できます。
ただし、痛みやしびれが増したり、めまいが出る、動かした後も強い痛みが残る場合は中止してください。
ストレッチの目的は、その場で無理に柔らかくすることではなく、固まった身体を安全に動かし、肩へ集中している負担を少しずつ分散することです。
筋トレ
肩こりがあると、揉んだりしてほぐすことが一番効果的だと考える方もいます。
しかし、肩こりの改善には、ほぐして筋肉を緩めるだけではなく、姿勢を維持したり腕の重さを支える力を取り戻すことも重要です。
特に、運動不足によって背中や肩甲骨周辺の筋肉を使う機会が少ない方は、
首や肩の一部の筋肉だけが働き続けて肩こりが起こりやすくなります。
ここでは肩や肩甲骨を安定させて肩こりを改善させる筋トレをメインでお伝えします。
1.菱形筋トレーニング
一つ目は、肩甲骨と背骨の間にある筋肉(菱形筋)のトレーニングです。
この筋肉を鍛えることで肩甲骨が外側へ引っ張られることを防ぎ、姿勢を保つことで肩こりを改善させていきます。
やり方:
1.肩幅程度に両足を開いて立ち、片方の腕を上げ手のひらを上に向ける。
※腕を真っ直ぐ伸ばし、手のひらは天井よりも後を向くようにする
2.腕だけを後方へグーッと引く
※この時に体をひねらないように注意!
3.形が作れたら10秒キープ
4.反対側も同様に行う。


2.前鋸筋トレーニング
二つ目は、肩甲骨と肋骨をつなぐ筋肉(前鋸筋)のトレーニングです。
この筋肉を鍛えることで肩甲骨の位置が安定し、肩こりの改善に役立ちます。
やり方:
1.肩幅程度に両足を開いて立ち、片腕を上げて肘を曲げ、身体の正面で指先を自分の方へ向ける。
2.両手のひらを合わせてギューッと押し合う。
※両手のひらを合わせる時は手のひらの根元の硬い部分を合わせるようにしましょう。
3.形が作れたら10秒キープ。
4.反対側も同様に行う。


3.肩甲下筋トレーニング
三つ目は、肩甲骨と肩をつなぐ筋肉(肩甲下筋)のトレーニングです。
この筋肉を鍛えることで肩の関節が安定し、肩こりの改善に役立ちます。
やり方:
1.肩幅程度に両足を開いて立ち、片腕を上げて肘を曲げ、手のひらを下に向ける。
2.胸の前あたりで腕の上に反対側の手のひらを乗せる。
※反対側の手のひらを乗せる位置は前腕あたりにしましょう。
3.手のひらを下に向けた側の腕を上げるように力を入れ、乗せた手のひらでそれを押さえる。
4.形が作れたら10秒キープ。
5.反対側も同様に行う。

ここでの筋トレの目的は、
筋肉を肥大させて肩を大きくすることではありません。
肩の関節や肩甲骨を安定させ、首へ余分な力が入らない状態をつくることです。
いきなり負荷の高い運動や長時間の運動をするのではなく、
負荷をかけすぎず正しいフォームで効かせたい部位へ正確に効かせることが重要です。
食事

ストレッチや筋トレだけでは肩こりは改善しません。
筋肉を動かすためのエネルギー、身体をつくる材料、疲労から回復するための栄養を補うことも同じくらい重要です。
例えば、食事量が極端に少ない、忙しくて食事を抜く、甘い物や飲み物だけで済ませるといった習慣が続くと疲れやすさや集中力低下が起こり、姿勢を保つことや運動を続けることも難しくなります。
そこでまず意識したいことは、
主食・主菜・副菜を大きく欠かさないことです。
ご飯、パン、麺、いも類などの主食は、身体を動かすためのエネルギー源になります。
肉、魚、卵、大豆製品、乳製品などの主菜は、筋肉や身体の組織を維持する材料になります。
野菜、海藻、きのこ、果物などは、ビタミンやミネラル、食物繊維を補い、
体が正常に働くためのサポートに役立ちます。
特定の食品だけを大量に食べるより、毎食の組み合わせを整える方が継続しやすくなります。
水分も見落としやすいポイントです。
仕事に集中していると、長時間水分を取らずに過ごすことがあります。
水分不足だけで肩こりが起こるとは限りませんが、体調不良や頭痛、疲労感につながる可能性もあるため、喉が強く渇く前に少しずつ飲む習慣をつくりましょう。
アルコールやカフェインを含む飲料だけに偏らず、水やお茶なども選びます。

また、肩こりがつらいときに、
「この栄養素を取れば治る」という情報に頼りすぎないことが大事です。
鉄、ビタミン、マグネシウムなどは体に必要ですが、不足の有無を確認せずサプリメントを過剰に使用すると、体調を崩すことにも繋がります。
食事改善で完璧な献立を目指す必要はありません。
例えば朝食を抜いている方は主食とたんぱく源を一品ずつ加える、昼食が麺だけなら卵や肉、野菜を追加する、夕食が遅い日は消化しやすい量に整えるなど、自分の生活に合うやり方で一歩ずつ始めます。
肩こり改善の食事とは、特別な食品で症状を消す方法ではなく、
運動、睡眠、回復を支えられる身体の土台を毎日つくることです。
肩こりが起こらない生活とは

肩こりが起こりにくい生活とは、
常に正しい姿勢を保ち、毎日長時間運動する生活ではありません。
大切なのは、
肩に負担が集中した状態を長く続けず、緊張した後にも回復できる習慣を持つことです。
仕事や家事で体へ負担がかかること自体は避けられなくても、姿勢を変える、体を動かす、休むという小さな行動を重ねることで、肩こりが慢性化しにくい環境をつくれます。
朝は、起きてすぐに強いストレッチをするのではなく、肩を上げ下げする、腕をゆっくり回す、ゆっくり深呼吸をするなど、身体を目覚めさせる程度の運動から始めます。
睡眠中は長時間同じ姿勢になっているため、急に首を大きく回すより、肩甲骨や背中を小さく動かす方が安全です。
日中は、30分から1時間を目安に姿勢を変えたり少し動いたりしながら同じ姿勢を取り続けないように意識します。
立って水を飲む、数歩歩く、腕を上げるだけでも構いません。
デスクワークの方はパソコンの画面は顔を近づけなくても見える位置に置き、足裏が床につくように椅子を調整します。
スマートフォンは顔の高さへ少し近づけ、長時間下を向き続けないようにしましょう。
夕方以降は、その日にたまった緊張を翌日へ持ち越さないことが重要です。
可能であれば軽く歩き、入浴で身体を温め、寝る前には胸や背中をゆっくり動かします。
画面を見る時間が長い方は、就寝前だけでもスマートフォンから離れる時間をつくり、目と頭を休ませましょう。
十分な睡眠時間を確保することも、筋肉や疲労の回復を助けます。
さらに、週に数回はストレッチだけでなく、ウォーキングや筋トレなど全身を使う運動を取り入れます。肩こりが軽い日にも続けることが、症状が強くなってから慌てて対処するより大事です。

朝・日中・夜の中から、まず一つずつ行動を決めてください。
肩こりが起こらない生活とは、肩こりを一度も感じない生活ではなく、違和感に早く気づき、自分で負担を調整し、悪化する前に回復へ戻せる生活です。
肩こり解消でやってはいけないこと・注意点

肩こりを早く楽にしたい気持ちはわかりますが、体に強い刺激を入れすぎたり無理な運動の継続は逆効果になり筋肉や関節を刺激しすぎ、痛みや不安を強める可能性があります。
肩こり改善で最も大切なのは、「痛いほど効いている」と考えないことです。
ここでは肩こり解消の際によくやりがちな、やってはいけないこと・注意点をお伝えします。
まず避けたいのは、首を勢いよく回すことです。
首を大きく一周させたり、反動をつけて強く倒したりすると、関節や周辺組織へ負担がかかります。首を動かす場合は、痛みのない範囲で前後左右へ小さく動かし、めまいやしびれが出たら中止してください。
また、首を自分で強くひねって音を鳴らす行為も避けるようにしましょう。
次に、硬い部分を長時間強く押し続けることにも注意が必要です。
マッサージでは一時的に楽になることはありますが、痛いのを我慢しなくてはならないほど強く押したり硬いものを使って首や肩を押すことは避けましょう。
症状が強い日に無理な筋トレを行うことも注意が必要です。
運動中に鋭い痛み、腕や手のしびれ、力の入りにくさがある場合は続けないでください。
反対に、肩こりがあるからといって長期間まったく動かさないことも、筋力や活動量の低下につながります。痛みの程度に合わせ、できる範囲から少しずつ動かすことが基本です。

もう一つ重要なのは、頭痛、めまい、息苦しさなどをすべて肩こりのせいにしないことです。突然の激しい頭痛、胸痛、呼吸困難、発熱、意識の異常、ろれつの回りにくさ、手足のしびれや麻痺、転倒や事故後の痛みなどがある場合は、セルフケアよりも医療機関への相談を優先してください。
セルフケアを行う際は、行う前と後の痛みや動きを確認し、悪化する方法は中止します。
数週間続けても変化がない、夜も眠れないほど痛い、日常生活に支障がある場合も医療機関の受診を検討しましょう。
正しく安全に肩こりを解消するためにも自分の身体の反応を見ながら、
必要なときには専門家へ相談することが重要です。
7.まとめ
肩こりを正しく改善するためには、肩を揉む、温める、ストレッチをするといった方法だけではなく、自分の肩こりをつくっている原因を見つけることが重要です。
今回お伝えしたように、肩こりには筋肉の緊張、血流の低下、姿勢の乱れが関係し、
これらが複数重なっている場合もあります。

筋肉の緊張が強い方は、無意識に肩へ力を入れていないか、歯を食いしばっていないかを振り返り、呼吸とともに力を抜く練習を行います。
長時間座り続け、夕方に肩が重くなる方は、肩だけを揉むのではなく、立つ、歩く、腕を動かすなど全身の活動量を増やします。
頭が前へ出る、猫背や巻き肩が気になる方は、首だけでなく、画面の位置、椅子、胸や肩甲骨の動きまで見直しましょう。
改善方法としては、ストレッチで固まった身体を動かし、筋トレで姿勢を維持し、体を支える力を身につけ、食事と睡眠で回復することが基本です。
全てを完璧に行う必要はありません。
仕事中に一度立つ、寝る前に胸を20秒伸ばす、週に2回肩甲骨の運動をするなど、生活の中で続けられる行動から始めてください。
また、頭痛、めまい、眼精疲労、呼吸が浅くなる、姿勢が乱れるなどの症状が肩こりと同時に起こることがありますが、必ずしも肩こりだけが原因とは限りません。
特に突然の激しい頭痛、強いめまい、息苦しさ、胸痛、手足のしびれや力の入りにくさがある場合は、自己判断でストレッチやマッサージを続けるのではなく、医療機関へ相談することが大切です。

そして今日からは、朝・日中・夜に一つずつ行動を決めてみましょう。
・朝は肩を上げ下げする
・日中は30分から1時間ごとに姿勢を変える
・夜は入浴後に胸と背中を軽く伸ばす
この程度からでも十分です。
そして、一週間後に肩の重さ、首の動き、頭痛の回数、睡眠の状態を振り返ります。
肩こり改善のゴールは、
自分の身体の変化に気づき、原因に合わせた方法を選び、必要なときには医療機関や専門家へ相談できることです。
その判断力を身につけることが、肩こりに振り回されず、安心して日常生活を送るための第一歩になります。

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