痛みをかばうゴルフから、もっと楽しめる身体へ

「ゴルフをすると手首が痛い」
「親指の付け根に違和感があって、思い切ってクラブを振れない」
「もっと上手くなりたいのに、痛みをかばってフォームまで崩れている気がする」
このようなお悩みはありませんか?
今回ご紹介するのは、
休日のゴルフを楽しみにしながら仕事を頑張っていた40代後半の女性です。
手首や親指の付け根に痛みが出るようになり、
次第にゴルフ中にも痛みを感じるようになりました。
ゴルフは、この方にとって単なる運動ではありません。
友人との時間を楽しんだり、自分自身の成長を感じたりできる、大切な趣味の一つでした。
だからこそ、
「痛みを我慢しながら続けるのではなく、痛みなくゴルフを続けたい」という思いで当院へ来院されました。
仕事も趣味も楽しみたい40代女性

患者さんは40代後半の女性
普段のお仕事は立ち仕事が中心です。
休日は友人とゴルフに行ったり、一人で打ちっぱなしへ練習に行ったり、買い物を楽しんだりと、仕事とプライベートの両方を大切にされていました。
日々の仕事を頑張れるのも、「休みの日には好きなことを楽しめる」という時間があるからこそだと思います。
しかし、ゴルフを続ける中で、徐々に手首や親指の付け根に痛みを感じるようになっていきました。
最初は、
「少し使いすぎただけかな」
「休めば良くなるかな」と思っていたそうです。
ところが、痛みはゴルフ中にも出るようになり、以前のように思い切ってクラブを振れなくなっていきました。
もっと上手くなりたいのに、痛みでフォームをかばってしまう

ご本人が特につらく感じていたのは、痛みそのものだけではありませんでした。
ゴルフが好きだからこそ、
「もっと上手くなりたい」
「もっと練習したい」という思いがあります。
しかし手首や親指の付け根に痛みがあると、無意識のうちに痛い場所をかばうようになります。
すると、
・クラブの握り方が変わる。
・スイングの途中で力が抜ける。
・本来使いたい身体の動きが出せない。
というように、練習の質そのものにも影響することがあります。
「上手くなりたいから練習するのに、痛みをかばうことでフォームが崩れている気がする」
この状態は、とてももったいないものです。
手首が痛いからといって、手首だけに原因があるとは限りません

ゴルフによる手首や手の痛みには、繰り返しの負荷やスイング時の衝撃などが関係します。
実際、ゴルフでは手首・手の障害は比較的よくみられる部位の一つであり、特に反復的なスイングや過剰な負荷、スイング技術などが影響することが報告されています。
今回お越しいただいた方も、
ゴルフの回数や練習量による「使いすぎ」は一つの要因として考えられました。
ただし、身体を確認していくと、
手首だけを見ていては十分ではないことが分かってきました。
特に確認したのは、
- 胸椎の回旋
- 肩甲骨の回旋
- 肋骨の柔軟性
- 骨盤帯から前方へ力を伝える動き
- 身体全体の連動性
といった部分です。
ゴルフは「手だけでクラブを振るスポーツ」ではありません

ゴルフスイングは、身体全体を連動させて力をクラブへ伝える運動です。
骨盤や体幹から生まれた力が、胸郭、肩甲帯、腕、手首へと伝わることで、スムーズなスイングにつながります。
ゴルフの研究でも、上半身と骨盤の回旋や、その両者の連動がスイングパフォーマンスに関係することが報告されています。
また、ゴルフ障害では痛い部位だけでなく、
いわゆる「運動連鎖(キネティックチェーン)」全体を評価し、
必要に応じてスイング技術を見直すことが推奨されています。
つまり、身体全体がうまく回らない状態で無理にクラブを振ると、本来は体幹や肩甲骨で分散したい力が、手首や指に集中することがあります。
今回の方も、「手首を使いすぎたから痛い」というより、
身体全体の連動性が低下した結果、手首や親指の付け根へ負担が集まりやすくなっていると考えました。
施術では姿勢と柔軟性を整え、エクササイズで動きを作りました

そこで施術では、まず身体全体の動きを確認しながら、
胸椎・肋骨・肩甲骨・骨盤
といった部分の動きや柔軟性を整えていきました。
目的は、「手首を使わなくすること」ではありません。
身体全体を使うことで、手首だけに負担が集中しにくい状態を作ることです。
さらに、施術で身体が動きやすくなっただけでは、実際のゴルフスイングにその動きを活かせるとは限りません。
そのためエクササイズも取り入れ、
「どのタイミングで身体を回すのか」
「肩甲骨をどう動かすのか」
「骨盤からどう力を伝えるのか」
を確認しながら、実際のフォームにもつなげていきました。

「痛みをなくす」だけでなく、「ゴルフを続けられる身体」を目指す
スポーツによる痛みの場合、「痛いから休む」
だけでは、趣味を長く楽しむという本来の目的につながらないことがあります。
もちろん、症状が強いときには負荷を調整することも大切です。
しかし、ゴルフを続けたい方にとって本当に必要なのは、
「どうすればゴルフを続けられる身体になるか」を考えることです。
スポーツに伴う手首痛でも、負荷管理、動作修正、運動連鎖を含めた筋力・機能改善などが重要とされています。
今回お越しただいた方も、
「手首を休ませるだけ」ではなく、
身体の使い方そのものを見直していきました。
現在は、違和感を「悪いもの」ではなく確認のサインに

現在も月1〜2回のペースで身体のメンテナンスとして通院されています。
ゴルフの回数が増えると、ときどき手首や親指の付け根に違和感を感じることもあります。
ただ、以前との大きな違いがあります。
以前は、「また痛くなった」「もっと悪くなるかもしれない」
と不安になっていました。
今では、
「フォームが崩れてきているかもしれない」
「身体の使い方を一度確認しよう」と、自分の身体を見直すサインとして捉えられるようになっています。
痛みや違和感に振り回されるのではなく、身体の状態を確認しながら、自分で調整できる。
これも大きな変化です。
今は、痛みが出る前よりもゴルフを楽しめています

身体と向き合うようになったことで、ゴルフへの取り組み方も変わりました。
ただ球を打つのではなく、
「今日は身体がどう動いているか」
「どこで力が止まっているか」
「フォームはどうなっているか」
を意識できるようになりました。
その結果、
日々の成長も以前より感じられるようになったそうです。
そして現在は、痛みが出る前よりも、休日のゴルフを楽しめるようになっています。
痛みがなくなったことだけではありません。
身体を理解することで、ゴルフそのものがもっと楽しくなった。
今回の症例で最も大きな変化は、ここだと思います。
仕事も休日も楽しめる身体へ

毎日仕事を頑張っているからこそ、
休日には好きなことを思いきり楽しみたい。
ゴルフ・旅行・買い物・家族との時間…
そうした「自分にとって大切な時間」を
身体の痛みを理由に我慢し続ける必要はありません。
もちろん、すべての手首痛が身体の使い方だけで改善するわけではありません。
骨折、腱や靱帯の損傷、関節の問題など、医療機関での評価が必要なケースもあります。
だからこそ大切なのは、「痛いからとりあえず揉む」ではなく、今の身体に何が起きているのかを確認することです。
もし今、
「痛みをかばいながらゴルフをしている」
「手首や親指の痛みで練習を思い切りできない」
「好きな趣味を身体のせいで我慢している」のであれば、一度身体全体を見直してみてください。
当院では、痛い場所だけではなく、その人がやりたいことまで含めて身体を考えることを大切にしています。
仕事もプライベートも充実させながら、これからも好きなことを続けられる身体を一緒につくっていきましょう。
※本記事は一症例をご紹介したものであり、すべての手首・親指の痛みに同じ原因や結果が当てはまるものではありません。腫れが強い、外傷後から痛い、握力低下が強い、しびれがある、クリック音や不安定感がある、安静時にも強く痛むなどの場合は、整形外科など医療機関での評価を優先してください。
